職業訓練忌避観の創生と定着-職業訓練批判と「教育を受ける権利」主張の重複化による-」を12月2日に職業能力開発総合大学校の職業能力開発研究会にて報告しました。
 配布資料はこちらです。A5版11ページ、698KBです。
 目次は次のようになっています。
Ⅰ.課題と観点 1
Ⅱ.「教育勅語」下における「教育を受ける権利」の主張と職業訓練忌避観の創生 2
Ⅲ.「日本国憲法」の「教育を受ける権利」の信奉と職業訓練忌避観の定着 5
Ⅳ.職業訓練の忌避と「教育を受ける権利」 8

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 この度、「『教育権』論による職業教育訓練忌避観の生成-堀尾輝久の『教育権』論を中心に-」を日本産業教育学会にて発表する機会を得ました。俗論であり、今更ながらでもあり、学生レポートの添削をしているような未熟な内容ですが、ご批判いただきたくご案内させて頂きます。このような発表に至ったのは、次のようなことがありました。
 かねてから私は「教育を受ける権利」という奇妙な慣用句が何故に国民主権の下の「日本国憲法」に規定されたのかに疑問を持っていました。この度、堀尾氏が「教育を受ける権利」が最初に現れたとしているソビエト憲法の40年近く前に、「教育勅語」下の「教育を受ける義務」に対抗してそれは片山潜等が主張していた事を知りました(このことについては目下整理中です)。そして、そのような「教育を受ける権利」(「教受権」と名付けました)論が革新的・民主的な思想として戦後の憲法改革時に伝承されたと考えております。
 そこで、改めて堀尾氏の著作を見ますと、これまで読み飛ばしていたマルクスも同様な主張をしているとの紹介を知りました。探査しますと、皆様には既にご承知の事と思いますが、堀尾氏が記したマルクスの言葉のような「教育が国民の権利」の言質は無く、堀尾氏の「実験的試み」による「許容されうる必要な操作」だと分かりました。堀尾氏は「教師になってすぐの頃、大学院で初期マルクスや疎外論をやった」そうですが、堀尾氏は『マルクス・エンゲルス選集第11巻』を見ずに書いていることも判明しました。それだけで無く、矢川徳光氏の『マルクス・エンゲルス教育論集』の利用にも恣意的な「操作」が有りました。
 門外漢な職業訓練の立場からはそのような「実験」・「操作」は近現代の文献研究としては許容され得ないと思い、「“マルクス教育権論”の創作と推理」を中心に今回の発表を纏めました。本稿はここにアップしております (A4版8ページ:357KB)ので、ご笑覧いただれば幸いです。
 ご批判が当然のことに有ると思いますので、ご教示を戴ければ幸いです。(2019年10月5日)

「『教育権』論による職業教育訓練忌避観の生成-堀尾輝久の『教育権』論を中心に-」の要旨を投稿しました(8/22)。 要旨はこちらです。A4版2ページ・185KB です。

10月に九州大学で開催される日本産業教育学会において、「『教育権』論による職業教育訓練忌避観の生成-堀尾輝久の『教育権』論を中心に-」の自由研究発表を申し込みました。(8/5)

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2月3日に職業能力開発総合大学校で開催されるエルゴナジー研究会にて「徒弟制度再考-修業の意義と日本的教育観による忌避-」を報告します。これは龍谷大学の『龍谷法学』に掲載させていただいた論文の念校による紹介です。

 2018年12月8日(土)早稲田大学で開催される日本キャリア教育学会の「学問を超えるキャリア教育の地平」シンポジウムにおいて「エルゴナジー(ERGONAGY:職育学)の構想と可能性」を報告します。要旨をこちらにアップ (A4版1ページ133KB)しました。当日の配付資料はこちらにアップ(A4版4ページ246KB)しました。ご批判下さい。

 2018年10月6日に横浜国立大学で開催された日本産業教育学会第59回大会において「『労働基準法』における『徒弟の弊害排除』の規定と課題」(A4版・8ページ653KB)を発表しました。「徒弟の弊害排除」の条タイトルは1947(昭和22)年の「労働基準法」に制定された以後、今日まで変更されずに残っています。その課題を解明しました。予稿はこちらです(A4版・2ページ477KB)。

 2017年6月4日に九州大学で開催されました、日本キャリア教育学会九州沖縄地区部会の第 35 回研究セミナー「キャリア教育 テーマ「キャリア教育 と職業 へのレリバンス」において「日本の学校で「職業へのレリバンス」を妨げている要因-~職業訓練研究からの問題提起~」を報告しました。
レジュメはこちらです(A4版2ページ185KB)。
配付資料はこちらです(A4版4ページ725KB)。


 2015年10月18日に開催される日本産業教育学会に発表を申し込みました。「大湊造船徒弟学校における修業制度の創設と無視 -デュアルシステム整備の可能性と未発達の要因-」です。
発表原稿はこちら(A4版20ページ・2.96MB)です。
要旨はこちら(A4版2ページ・400Kb)です。 


 2013年の日本教育学会の公開シンポジウムの要旨が学会誌に掲載されました。その要旨をこちらにアップしましたのでご参照下さい。B5版5ページ1.84MBです。
 8月30日の公開シンポジウムで発表した原稿と使用したパワーポイントのデータをアップしました。
 報告原稿(131KB)はこちらです。(↓)はクリックを意味し、(⊃)は元のスライドに戻るクリックです。スライド番号は、パワーポイントのファイル毎に番号を付け直しています。討論でPPを用いた時の説明も追加しました。
 なお、依頼された25分にはどうしても収まらないと思い、4節のいろんな方々にご寄稿頂いた原稿のうち、番号を青印に付けている方のと、「補足」の13番スライドの「『教育』と『給食』」の紹介を省いて進めました。ご寄稿を省いた方にはお詫び申し上げます。
 また、PPTは容量が大きく、4分割してアップしています。序論と3節については序論・3節(3.63MB)です。
 4節については4節(4.52MB)です。
 「教育の誤解」について解いた補足については補足(4.52MB)です。なお、スライド13番はわかりやすく2分割にしましたので、原稿の番号が以下繰り下がりますので、よろしくお願いします。
 また、討論時に簡単に使用したのは討論用(1.50MB)です。
 よろしくご批判、ご意見を頂ければ幸いです。

 日本教育学会より有力な研究者を差し置いて不肖私が一橋大学で開催される今年の公開シンポジウムの一つのテーマである「労働・ケア・生存―教育の意義を再考する」で、労働との関わりから教育の意義を問い直すことを報告するように依頼されました。
送付しました予稿のタイトルを「労働(職業訓練・実習)が人間的成長に果たす意義」としました。ご支援をお願い致します。
当日配布用の資料はこちらです。
 報告で紹介した実践論文は「職業訓練の成果」に掲載しています。